Alaska trip(前半)

極北の地、アラスカに来ています。
いまはアンカレッジとフェアバンクスの間、マッキンリー山の麓にあるデナリ国立公園の端のちっちゃなモーテルに泊まっています。
とりあえず、前半の振り返りをば。

8/20 Sat
BZN-SEA-ANC-OMEとひたすら移動日。アンカレッジではトランジットの時間でアラスカ大学アンカレッジ校を見てきました。途中、バスの乗り継ぎがうまくいかなくて荷物抱えて1マイルほど歩いてみたりなどもしてみたものの(そんなことしても他人に気を遣わなくていい点でひとり旅は楽ですね)、キャンパスに無事到着。
わりと東西方向に細長いキャンパスなのですが、さすが豪雪地帯と言うべきか、駐車場から地上に降りずにいろんな建物に移動できるようになっています。キャンパスの中に山の中かと思わせるような林&小川があったり、ホッケーやアイススケート用のリンクがあったり、さすがアラスカというかなんというか。

B737-400C(客貨併用機!!)に乗ってアンカレッジからコッツビュー(OZE)経由で西の町、ノームへ。
まだ北極圏ではないのですが(コッツビューは北極圏)、ベーリング海に面したこの町は冷たく風も強く、極北に来たな、と感じさせられます。そもそも道路が通じておらず、飛行機(と船?)しかアクセス手段がないこの町(といっても3カ所にハイウェイは伸びているので、比較的便利な方なのかもしれません)、孤立しているのだな、と思わされます(そもそも道路でいけるのは集落のうちの25%、パイロットの割合は他州の6倍なんだとか)。
空港からダウンタウンへは1.5マイルほど。タクシー来てるかな、と思ったら、空港で待っててくれて、乗り合いでダウンタウンまで連れてってくれました。
ホテル着後、ちょっと市内を散策して併設のバーで食事。韓国人の店員さんにハングル(たぶん)で話しかけられて、英語で会話するなど。ノームにはたくさん韓国人がいるらしいです。なんでそんなにいるのかって聞いたら、「韓国人はどこにでもいるのよ」と。うーん、華僑みたいなもんでしょうか。


8/21 Sun
レンタカーを借りてハイウェイ踏破に挑戦。トヨタの4runnerです。
まずは西の端っこ、Tellerへ。けっこうアップダウンの激しいダート路を50マイルくらいでふっとばしていきます。途中、横滑りが起きてやばっとおもったところに横滑り防止装置が働いて事なきを得たり。でも、一瞬本当に焦りました…(そしてこの日、何度か横滑りしかけたことは言うまでもない…)
Tellerは人口200人ばかりの本当に小さな村。おそらくほとんどが先住民ではないかと思います。USPSの建物を写真に納め、スーパーで飲み物とガムを買ってちょっとだけ地元経済に貢献して、また来た道を戻ります。
ジャコウウシやシカと出会えた自然の中の道でした。

ジャコウウシのみなさん。

Tellerにて。たぶん日常生活のひとこまなのだけど、けっこう「来る」光景です。

鹿横断注意。

次いで東のCouncilまで、70マイルほど。途中にある、"The Last Train to Nowhere"がお目当てです。
海岸線沿いを気持ちよく走りながら、ゴールドラッシュの残骸である放置された鉄道跡まで30マイルほど。

そのあとは山道を走り、川にぶつかって文字通り"Road ends"なのを見届けて帰還。

ちなみに、Nomeの街にはアラスカ大学フェアバンクス校のNorthwest Campus(といっても本当に小さいのですが)がありました。

8/22 Mon
レンタカーが24時間制だったので、残り時間を最大限活用すべく超早起きして残り1本のハイウェイ踏破に挑戦。時間がない中で真っ暗なのにかっ飛ばしてたら、道路上で寝ていた(のかどうかはいざ知らず)鴨くらいの大きさの鳥を1羽はねてしまったようでした…車体に影響はなかったみたいですが、けっこうな衝撃を感じたので、もう少し大きい動物とかだとけっこうすごいことになるのかなと想像。
しばらく後に、なんと道路上でクマと遭遇!さすがに車の音に驚いて逃げていってくれましたが、ちょっと驚きました。早朝は本当に野生動物を見るいい機会のようです。

暗くてブレてますが、真ん中あたりに逃げていくクマの姿が。

その後、せっかくレンタカーがあるので荷物だけ先に空港にチェックインして、レンタカー返して郵便局で切手買って絵はがきを投函。
この日はNOM-ANC-FAI-BARとまたも大移動日。
最初の便でアラスカのガイドブックを置き忘れる失態をやらかしましたが、Alaska Airlinesのみなさんのおかげで次の便出発までに無事手元に戻りました。すばらしい!
そしてANC-FAIでは満席だったせいもあるのか、B737なのに荷物のドアチェックが行われていました。
アチェックはアメリカのローカル線で初めて見たのですが、プロペラ機とかリージョナルジェットだとoverhead binが小さくてスーツケースとかが入らないので、搭乗ゲートでタグをもらってボーディングブリッジの途中に置いておいて、そこから直接貨物庫に運び込む(降機時はその逆)というもの。キャリーオンサイズのもののみという前提なので、無料です。
ちなみに、アメリカではキャリーオンできるのは規定サイズのスーツケース1つ+小物1つというのが大前提ですが、これまでスーツケース+バックパック+小さめショルダーバッグという組み合わせで止められたことはありません。

フェアバンクスではあんまり時間がないながらもアラスカ大学フェアバンクス校へ。ここはアラスカ大学システムの本部もあるところです。博物館に行って、キャンパス内をざっと回って、そそくさと空港へ。
FAI-BARはアンカレッジ発だったようですが、またもB737。Alaska Airlinesは形式こそ違うものの、B737で統一しているようです(系列?のHorizon AirlinesがQ400を運航しています)。

バローは北極圏の中でもUSA最北端の街だけあり、さらに極地。舗装道路は空港内だけで、はっきり言ってボロ小屋が立ち並んでいます。
アルコールフリーのドライシティで、ホテル内での飲酒も厳禁(罰金)だそうです。ホテルの近くにはOsakaなるSushi bar(韓国人経営)があったので、ディナーはそちらにて。
やったらスパイシーな寿司で正直味はわかりませんでしたが、味噌汁はまあ許せる範囲、という感じでした。

夕食後、少し街を散策。この近くで日本人の操縦する飛行機が墜落したとかで、モニュメントを発見。
北極海の海岸にたたずんでいたら、なぜだか涙が出てきそうになりました。
この厳しい環境の中で、極地に住む人たちはいったい何を考えているのでしょう…彼らだって「好きこのんで住んでいる」わけではないのかもしれませんが。


8/23 Tue
今日はバローの街を回るツアーに参加。最北端の地やコミュニティカレッジ(世界最北端の高等教育機関かも?)、その他街の名所を回りました。
こんなところにも高等教育機関があるというのは、アメリカらしいというかなんというか。このエリア(boroughと呼ばれる、他州で言うcountyにあたる自治体(?)。countyは「郡」と訳されるので、まあそんなイメージでしょうか)には7つだかの町があるそうで、その中で4000人ほどを擁するバローが最大の都市なのですが(そしてどの都市も優に数十マイル(おそらく軽く100マイル以上あるのでは)離れていて、それぞれを結ぶ道路はありません)、いずれの都市にもK-12の教育機関は整備されているとのこと。やはりレベルの問題はあるようなのですが、それでもハイスクールまでがそれぞれの町にあるというのは、日本よりずっと教育に力を入れていると言っていいのではないでしょうか。

夕方の便でフェアバンクスに戻り、フェアバンクスでは空港近くのモーテルに宿泊。
飛行機の中ではCAさんに”What else language do you speak?”と聞かれ、日本語だと答えたら、「あにまる」ってどういう意味だ、と聞かれました。どうやらお子さんの弁当箱にそう書いてあったようです。

モーテルは滑走路間際で、まさに絶景でした。

後半に続く。