裁判官は宇宙人

裁判官は宇宙人 これでも貴方は裁判員制度に参加しますか (講談社+α新書)

裁判官は宇宙人 これでも貴方は裁判員制度に参加しますか (講談社+α新書)

トンデモ裁判官の糾弾本かと思いきや、地上げに巻き込まれ、土地境界確定訴訟を起こされたという著者(=マンション管理組合理事長)の話であった。
事件に巻き込まれるとそういう視点になるのだな、とは思いつつ、曲がりなりにも学士(法学)を持っていて、知り合いに法曹関係者がまあまあ多くいる身としては、「法廷の常識、世間の非常識」とも割り切れないのが正直なところ。
本を読む限り、裁判官は公平の原則を保ちつつも、著者に対して好意的な訴訟指揮を行っていることが見て取れる。
結局敗訴したようだが、(本人も述べているとおり)訴訟を引き延ばして地上げ屋に損害を与えるという目的は達している中で、弁護士雇えとは言わないけれど、もうちょっと訴訟に関してお勉強してから取り組んでもよかったのではという感は否めない。「そんな余裕ない」っていわれればそれまでだし、おまえだったらちゃんと書類作れんのかと言われると自信はないが…